アイネットテクノロジーズさんの研修に登壇してきました

皆さんこんにちは。国井です。
私がテクニカルトレーナーとして様々な研修に登壇していることはこのブログでもご紹介している通りですが、いったいどんな研修を行っているのだろうか?そしてどんな会社さんが受講しているのだろうか?そんな疑問を持たれている方もいるかと思います。
守秘義務の関係で開催したこと自体を紹介できないことが多いのですが、今日はご依頼いただいた株式会社アイネットテクノロジーズさんの全面協力により、ご紹介させていただくことができましたので、その様子を見てみたいと思います。
最後までご覧いただければ幸いです。

アイネットテクノロジーズさんの概要と研修開催の経緯

アイネットテクノロジーズさんは2020年創業のセキュリティコンサルティングを主な事業として提供している会社でマイクロソフトのテクノロジーに明るい方々が多いという印象の会社さんです。

■株式会社アイネットテクノロジーズ Webサイト
https://www.inet-technologys.com

代表の上口さんとは上口さんの前職の時からお世話になっていたこともあり、今回研修を提供してもらえないか?とのお声がけをいただきました。
ところがその研修、なんと箱根の温泉旅館でやってくれというものでした。
私も研修業界に25年身を置いていますが、そんなこと言われたのは初めてです。
温泉旅館と言えば宴会場。みんながビールを飲んでる中、宴会場の壇上でMicrosoft 365を語るというのでしょうか?

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それは冗談で、よくよくお話を伺うとアイネットテクノロジーズさんは7月が決算月ということで1年間お疲れさまでした!という決算報告などの振り返りをする会をこれまで開催してきた実績があるそうです。そこに今回は私の研修をプラスして今後の活動に役立てていくということでしたので、お役に立てればという気持ちで、楽しみに旅館へお伺いすることにしました。

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旅館へ伺うと真夏でも快適なお部屋とテーブルとイス、そしてホワイトボードとプロジェクターまで用意してくださっていて準備は万全でした。

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初日の研修開始

初日のテーマはEMSを利用したインフラ管理についてです。この話をするとき、私はいつもオンプレミスとクラウドのインフラで使用するテクノロジーの違いを示す、こちらのスライドを使った説明をしています。

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ただ、今回与えられた時間は2時間
ここに書いてあるすべての詳しい解説をできるわけではないので、当日参加される方のバックグラウンドなどをお伺いして、それからスタートすることにしました。
そして実際に参加するメンバーの皆さんにお話を伺うと、社会人としての年次も若い印象の方々で、これから業務でEMSを利用するという方々だったので、以下の2つに絞ってお伝えすることにしました。

・企業におけるオンプレミスとクラウドサービスの関係について
・Azure AD Connectを利用したActive DirectoryとAzure AD (Microsoft Entra ID) の平行運用について

特にAzure AD Connectについては事前に用意したMicrosoft Azure の仮想マシンを使ってハンズオンで構築していただきました。Azure AD Connectをインストールして実際に同期が行われる様子を単純に見てもらうのはもちろんのこと、以下のような仕組みで動作していることを理解した上でログを参照する方法であったり、Azure AD (Microsoft Entra ID) ユーザーに設定される属性のカスタマイズするためにどうやって同期ルールを設定するか?などを体験していただきました。

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こうしたものって実際の業務を意識していないと、手順通りにAzure AD Connectインストールしました!できました!で終わってしまい、本当の意味で業務で必要なスキルが身につかないものなんですよね。
とはいえ相手はこれから業務でバリバリ使っていただく方々。業務を意識してくれと言われてもその業務の経験がなければ意識などできません。そこで課題意識を持ってもらうところから丁寧に進めていきました。

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参加された方々はアイネットテクノロジーズさんでこれから業務に携わる予定(または既に携わっている)方々だとお話をされていました。わざわざ箱根まで来ているのにAzure AD Connectをインストールして同期のカスタマイズをするようなことなんてやりたくないと思うところですが、短い時間でもとても興味を持って真剣に取り組んでいる様子が印象的でした。
そして、あの楽しそうな眼差しを見るともっと能力を伸ばしてあげたい、そんな気持ちにさせてくれる1日でした。

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Microsoft 365に触れるのは仕事だから17時を過ぎたら絶対に見ないし考えたくもない。
確かにそうした考えの方もいて当然だと思うし、その働き方もひとつのスタイルだと思います。だけど興味を持って取り組むかどうかは9時から17時を輝かせるためにとても重要なことだと思うんですよ。たかがと思うかもしれませんが勤務時間として捧げる8時間は1日の1/3の時間。それが輝かしいものになれば人生の1/3を輝かしいものにできるし、それによって給料も改善されれば残りの2/3の時間だって輝かしいものにできる可能性がある。
そんなきっかけになれたとしたら、こんなうれしいことはありません。

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話は変わりますが、私のようなテクニカルトレーナーの立場で仕事をしているとベンダーさんのお仕事の詳細についてはどうしても疎くなるものです。
アイネットテクノロジーズさんのようなセキュリティベンダーさんであればSOCの業務がお仕事のほとんどになるのかと勝手に思っていたのですが、現実にはMicrosoft 365の導入支援なども手掛ける機会も多いようでAzure AD Connectのような基本的なスキルからキチンと理解しておくことが重要になることを実感しました。
最近、オンプレミスとクラウドの平行運用環境のセキュリティ対策やインシデント対応をするのにActive Directoryがそもそもわからない人が多くなっている、という話を別のお客さんから聞いたことがあるのですが、これはどんなテクノロジーであっても同じですよね。その意味でそれがSOCの仕事であっても、セキュリティのアセスメントであっても、ベースとなるMicrosoft 365そのもののスキルであったり、それを利用するためのデバイスやネットワーク環境であったりも知識として求められる、とても大変な世界に私たちは生きているんだなと思うところです。
この日に参加された方々はこれから覚えなければならないことが多く大変だと思いますが、興味を持って取り組むことこそがこの課題を解決するうえでの重要な要素になると感じていただけたと思いますし、私もそのお手伝いがこれからもできたら幸いです。

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2日目の研修開始

2日目のテーマはMicrosoft 365新機能キャッチアップ編という特別テーマを作って、皆さんと新機能を紹介しながらディスカッションを行いました。

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新しい機能としてこんな機能が出ましたよって話と同時に、そのユースケースがどんなところにあるのか、そしてどのような課題があり、それを私たちのビジネスとしてどのように組み込んで新しいビジネスを創出していくか?というところまで議論は進みました。

私は普段から投資対効果を感じていただけるようなトレーニング、次のアクションにつながるトレーニングを志しているので、こうしたディスカッションを通じてアイネットテクノロジーズさんで新たなサービスが提供されるようになったり、現在あるサービスの品質向上したりするところに役立てることができたら本当にうれしく思います。

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じゃあディスカッションした内容がどんな内容?ってところに関してはあまり多くを語れませんが、少しだけ紹介すると研修開催時点ではAzure AD (Microsoft Entra ID) の変更点が多かったので話の中心はAzure ADになりました。私がそこで問題提起したのはOAuth2.0のConsent機能(下の画面の機能)によってAPIアクセス許可が不正に使われてしまう可能性がある点についてでした。

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[承諾]ボタンをクリックすることによってMicrosoft Graph経由でOffice 365のメールボックスやTeamsのコンテンツなどにアクセスできてしまう可能性があるため、この課題への取り組みについて話をしました。

最後に

美味しいお食事とお部屋にある温泉、そして標高がちょっとだけ高い旅館から見える青空と入道雲のコントラスト、すべてが素敵な空間でした。また、アイネットテクノロジーズさんの皆さんが私を温かく迎えてくださったおかげでとても快適に研修を進めることができ、打ち解けて活発な議論ができたことにもつながったのではないかと思います。こうした機会をいただいたアイネットテクノロジーズさんには感謝の気持ちでいっぱいです。
また、私自身もMicrosoft 365 Defenderのトレーニングコースを多く手掛けているので、アイネットテクノロジーズさんとコラボでより実践的なものなど提供できたら良いな、なんて思いました。

ちょっと話は外れてしまいましたが、今回はちょっと特殊なケースではありますが普段ご提供させていただいているトレーニングコースについて紹介させていただきました。
皆さまの参考になれば幸いです。