皆さんこんにちは。国井です。
先日、とあるセミナーでMicrosoft Intuneに登録されたデバイスの初期化を行うときに
ワイプするのとAutopilotリセットを行うのは何が違うのですか?とご質問をいただきました。ワイプとAutopilotリセットはどちらもMicrosoft Intuneに登録されたデバイスを対象に初期化するためのコマンドでMicrosoft Intuneのデバイス一覧から特定のデバイスを選択して実行することができます。
ワイプの場合は対象となるデバイスで[ワイプ]をクリックすれば初期化命令を遠隔から実行できます。
Autopilotリセットの場合も対象となるデバイスで[Autopilotリセット]をクリックすれば初期化命令を実行できます。名前からお気づきだと思いますがAutopilotリセットはWindows Autopilotでセットアップされたデバイスだけを対象として実行することができます。
それでタイトルに遭った質問の答えですが、初期化時にどこまで設定を削除するかがワイプとAutopilotリセットの違いになっています。
こちらのスライドでも示しているようにワイプ(Windows 10の回復と書かれた部分に相当)だとすべてのデータを削除するのに対して、Autopilotリセットだと地域・言語・キーボード設定、Wi-Fi設定、プロビジョニングパッケージなどは削除されずに残ります。
だからこそ会社で退職者のデバイスを預かって初期化を行い、新入社員にデバイスをお渡しするときにWi-Fiを再設定するなどの手間が省けて便利というメリットのあるAutopilotリセットを利用するのです。
また、ワイプの場合には初期化後にOOBEと呼ばれるWindows OSの初期設定ウィザードが実行されるのに対して、Autopilotリセットの場合はOOBEが実行されることなく、新しいコンピューター名でWi-Fi設定などを維持したままWindowsを使い始めることができます。
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それともうひとついただいたご質問に
初期化するとWindows Autopilot Deploymentプログラムに登録したデバイス情報が削除されるか?というのがあったのですが、こちらはワイプの場合もAutopilotリセットの場合もデバイス情報が削除されることはありません。
ですので、どちらの方法で初期化した場合でも次回起動時はWindows Autopilotを利用したセットアップを実行できます。(そもそもAutopilotリセットの場合はOOBE画面が表示されませんので、Autopilotを利用したセットアップ画面そのものが表示されません。ただ、新しいコンピューター名はAutopilotで設定した名前付け規則に沿った名前が設定されます)