Active Directoryの仮想化 – ベストプラクティスの検討

Active Directoryの仮想化については、今までに私はいくつかの注意点を紹介してきました。

■TechFielders – Active Directoryドメインサービスを仮想環境で使おう
http://www.microsoft.com/japan/powerpro/TF/column/sk_03_1.mspx

■Active Directoryドメイン環境を仮想化するなら
http://blog.computerworld.jp/2011/03/10/active-directory%E3%83%89%E3%83%A1%E3%82%A4%E3%83%B3%E7%92%B0%E5%A2%83%E3%82%92%E4%BB%AE%E6%83%B3%E5%8C%96%E3%81%99%E3%82%8B%E3%81%AA%E3%82%89/

これらでは、ドメインコントローラーを仮想化するときに「やらなければならないこと」を紹介しましたが、
これらに加えて「このようなことを考慮したらどうか?」ということが、Windows IT Pro Magazineのバックナンバーにあったので、
メモ代わりに乗せておきます。

■ ■ ■

■ドメインコントローラーのvhdファイルは高価なストレージに配置しない
Active Directoryのデータベースは分散されたデータベースであり、特定のデータベースにのみ
格納されている情報はありません。(特定のDCのみに割り当てられた役割はありますが)
そのため、コストをかけてドメインコントローラーのVHDファイルをストレージに配置するのはいかがなものでしょうか?
と言う意見です。
確かにそうですが、だからと言ってRAIDも組んでないようなところに置くことは避けたいですね。

■ドメインコントローラーを物理環境から仮想環境環境へ移行するならP2Vは使わない
P2Vによって既存のサーバーを仮想マシンに移行することができますが、
それはそのサーバーが存在しなければならないから(つまり、既存のサーバーを引き続き稼働させる必要があるから)。
では、ドメインコントローラーの場合はどうでしょうか?
ドメインコントローラーは、FSMOを除いて特定のドメインコントローラーがいなければ困ることはないはずです。
ですので、P2Vで既存のドメインコントローラーを移行するのも一つの方法ですが、
2台目のドメインコントローラーを仮想マシンで作成して、ドメインコントローラー間のレプリケーションを
してしまった方がリスクの低い移行方法ではないでしょうか?
と言う意見です。

こうやって考えると、Active Directoryを仮想環境で利用するには、色々な注意事項があるものなのですね。